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kangekinocafe

Author:kangekinocafe
観劇の記録と紹介です。

えびす組劇場見聞録メンバーです。
しばらくblogはお休みしていましたが、【演劇、観劇のカフェ】blogからこちらに引っ越して来ました。
どうぞよろしく。

観劇のカフェ
出会った作品について語ります。関連書籍や音楽も、できる限りご紹介します。
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『ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ』(7/12-15)
「東京ローズ」を知っていますか?
昨年、BS朝日のドキュメンタリー番組で取り上げられたようなので、それで知った方もいることでしょう。

私は今まで日本のこの戦略を知りませんでした。
その戦略とは、太平洋戦争中に、敵国であった連合国軍に向けて日本が行ったプロパガンダ放送「ゼロ・アワー」のことです。

ゼロ・アワー」には複数のアナウンサーがいたようです。
連合国軍の兵士が「東京ローズ」と名付けた、今なお謎に包まれた日本のアナウンサー。
その史実を、作者は「東京ローズ」をある人物と想定して、関わった彼女たちの運命、声に魅せられた人々、そしてその意図など、当時の混沌とした状況下で声だけが事実として存在したミステリアスな展開に私たちを巻き込んでいきます。

観客の取り込み方にも特徴ある演出が。
入場すると、俳優と同じ舞台衣装を身に着けた案内嬢の指示に従って、舞台上でイヤホンと機器を受け取ります。
イヤホンをつけたまま観劇すると、スピーカーから流れる放送と同じ音声を聴くことができます。
観客にも、イヤホンからダイレクトに伝わる東京ローズの声を体験してもらおうというものです。
スピーカーから大勢に向けた声でなく、こっそりと自分だけにささやかれるような官能的な声を。

史実にある「ゼロ・アワー」についてwikipediaによると、捕虜から家族宛の手紙の紹介等をしていた、とあります。
敵国兵士の戦意喪失のための放送でした。
「ゼロ・アワー」で原稿を読むアナウンサーも、元は受信した英語放送などを原稿に起こすタイピストたちだったそうです。
そんな彼女たちの語り口は、より魅力的に兵士の心に響いたことでしょう。
名乗らず、微妙に声のトーンが異なることから、「東京ローズ」と呼ばれたアナウンサーが数人いたと推測されたわけです。
この作品では、皆の探す「東京ローズ」のある一人の人物が誰であるのか、どうしても核心に迫ることのできない人々の想い、それが一層ミステリアスに映ります。
物語の伏線と史実が絡み合い、それが解きほぐれる瞬間!これが劇場で味わえる喜びです。

それぞれ特徴を持つ俳優の「声」の競演もステキ。
「声」が主役となる作品ならではのキャスティングだと思います。
特に男性二人(松角洋平吉田圭佑)の声の対比と、存在感ある高橋紀恵の声は、物語のまさにカギ。

公式サイトにも作者の想定した「東京ローズ」像が描かれていないので、あとは劇場で体感しながら観ていただくことにしましょう。
8月30日(金)~9月1日(日)『ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ』あいち公演で。
愛知芸術劇場<小ホール>
公式サイトにチケット情報の詳細があります。

シンプルな作品ながら、スタッフ、キャスト、一丸となって作られた作品です。
作・演出・美術・やなぎみわ、音声デザイン・フォルマント兄弟、装置デザイン・トラフ建築設計事務所、
照明・大石真一郎(KAAT)、音響・徳久礼子(KAAT)、舞台監督・小金井伸一(KAAT)、
技術監督・堀内真人(KAAT)、映像制作・三谷正、小道具・黒飛忠紀、衣裳・朝倉夕加里
企画アドバイス・小崎哲哉(あいちトリエンナーレ2013統括プロデューサー)

(KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>にて)

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[2013/09/09 21:40] | # [ 編集 ]


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