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Author:kangekinocafe
観劇の記録と紹介です。

えびす組劇場見聞録メンバーです。
しばらくblogはお休みしていましたが、【演劇、観劇のカフェ】blogからこちらに引っ越して来ました。
どうぞよろしく。

観劇のカフェ
出会った作品について語ります。関連書籍や音楽も、できる限りご紹介します。
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文学座アトリエ『十字軍』(4/16-30)
文学座に新たな演出家が、ここ文学座アトリエでデビューしました。
準座員の稲葉 賀恵
彼女の文学座公演初演出作品は、作・ミシェル・アザマ『十字軍』。(文学座の公式サイトはこちら
文学座のサイトでも「残酷な運命にさらされた人間の姿を描く作品が多い」と、作家について語られています。
そしてこの『十字軍』でも、武器を持たない子どもたちが、武器を持たざるを得ない若者たちが、戦いの渦中で生活せざるを得ない老人が、容赦なく死んでいく様が次から次へと描かれています。

救い、と言えるのかどうか。
こちらも文学座のサイトから引用すると、老婦人の台詞「生きるも死ぬも喜劇みたいなもの。悲劇にだけはしてはいけませんわ。」その言葉通りに、死んだ人々は仕事を持ち、次にやって来る人々を待ち、それぞれ過去の想いを切り捨てるように、別の世界でこれからを生きています。

そうでも思わなければ、今のこの世の中を生き抜く意欲が失せてしまうのか、
はたまた恨みつらみが募ってしまうのか。

文学座のアトリエという空間で、客席が四方八方を取り囲むようにして、生きている人々、死んでいる人々の動向を見守ります。
時には、登場人物も客席に座って一緒に。
それはまるで、生きている私たちが死と隣り合わせているような、
生きている私たちが、彼らが死ななければならなかった理由を忘れずに考え続けなければいけないと訴えられているような、
もっと大きな意味で、なぜ私たちはいつの時代にもこの世に戦いを起こしていなければならないのか、
そのなぜを喚起するように、生身の体と発せられる言葉が空間を駆け回っているのです。
敵という垣根をせっかく愛が超えさせてくれたのに、武器があっと言う間に人としての感覚を奪ってしまうなんて。
今を生きる私たちは、考えねばならないことがたくさんあることを思い知ります。
これは私が作品から伝えられたこと。

初日に観劇。
演出家は、始終考え込むように舞台を見つめていました。
まだまだどうしたい、こう伝えたい、という想いを抱えているようにも見えました。

劇場でも販売している「文学座通信」に、イラストつきで作品について書かれています。
無邪気に遊ぶ子どもたちであったり、そこに生きた人々であったり。
そのイラストは、演出の稲葉賀恵によるものです。
大学で映像を学んだ彼女の頭の中には、しっかりと舞台の構図が描かれている、そんな様子をうかがい知るような素敵なイラストです。
登場人物や小道具の、舞台の配置にも注目して見ていただきたい作品です。

作・ミシェル・アザマ、訳・佐藤 康、演出・稲葉賀恵
美術・乘峯雅寛、照明・金 英秀、音響効果・青木タクヘイ

(文学座アトリエにて)

※文学座アトリエにて、イベント情報。
4月21日(日) 終演後
【パネラー】
 佐藤康(翻訳)
 鵜山仁
 稲葉賀恵
 進行:大場泰正

4月27日(土) 終演後
【パネラー】
 出演者及び演出家

【会場】
 文学座アトリエ

☆『十字軍』を収録。
十字軍/夜の動物園 (コレクション現代フランス語圏演劇)十字軍/夜の動物園 (コレクション現代フランス語圏演劇)
(2010/06)
ミシェル アザマ


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テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

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