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Author:kangekinocafe
観劇の記録と紹介です。

えびす組劇場見聞録メンバーです。
しばらくblogはお休みしていましたが、【演劇、観劇のカフェ】blogからこちらに引っ越して来ました。
どうぞよろしく。

観劇のカフェ
出会った作品について語ります。関連書籍や音楽も、できる限りご紹介します。
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『私のなかの悪魔』(3/25-31)
原作は、「令嬢ジュリー」の作者でも知られるストリンドベリの「債鬼」。
観劇前にと読み始めたのは、森鴎外の翻訳でした。
情景を思い描くには、言葉づかいがちょっと硬くて、とうとう字面を追っただけで観劇当日を迎えてしまいました。

劇場で目にしたのは、愛するという感情において誰にでも潜んでいる悪魔的な部分。

登場人物3人の関係は、妻、前の夫、現在の夫。
前夫(佐土井けん太)は、妻の自分への愛情に確信を持てない現在の夫(高橋洋・・・本来のタカは髙)
の前に身分を偽って現れては、二人の仲を裂こうとするような言動を、さも助言のごとく述べている。

妻は妻で、現在の夫を自分なりの愛し方で愛していると言っては、若い男の気を惹くことにも余念がない。

可愛そうなのは、現在の夫、ということになるのでしょうか。
自分の持てるものは、愛だけでなく才能までも与え、その見返りの無いことに不安と空しさを感じています。

妻をに扮したのは、とよた真帆
大胆に下着姿からドレスを纏う姿を披露して、観客をも魅了します。
あっけらかんとした物言いは、相手が男性でなくても、魅力的。
容姿も、そして発言する内容も、女性にとっては羨望の的。

前の夫は、与えた愛に対する見返りを取り立てに来たという、ここで原作の「債鬼」らしさが見えますが、
翻案の笹部博司と翻案・演出の真山真治は、男と女の本音の出し合いで、両者一歩も譲らない展開で魅せていました。

この最後まで交わることのない、彼らの愛情のすれ違いが喜劇的に描かれています。
むしろコメディにしてしまった、という方がぴったりかもしれません。

そして、原作を超え、ラスト、数十年後を予想させる妻の姿。
年上の前夫とも、生気を吸い取られたような現在の夫とも、おそらく死別したと思われるその後。
老婆となり、車いすの上で介護士の腕に怪しく触れるその姿に、女性たちはグサリと心臓を刺されたような衝撃を受けたことでしょう。
その後、私たち女性が「債鬼」となるであろうことを・・・。

※『私のなかの悪魔』公式サイトはこちら

☆「債鬼」訳・森鴎外を収録。
鴎外全集〈第5巻〉/小説・戯曲〈5〉鴎外全集〈第5巻〉/小説・戯曲〈5〉
(1972/03)
森 鴎外

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テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

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