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Author:kangekinocafe
観劇の記録と紹介です。

えびす組劇場見聞録メンバーです。
しばらくblogはお休みしていましたが、【演劇、観劇のカフェ】blogからこちらに引っ越して来ました。
どうぞよろしく。

観劇のカフェ
出会った作品について語ります。関連書籍や音楽も、できる限りご紹介します。
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『兵士の物語』(8/4-7)
2012サイトウキネン兵士の物語サイトウ・キネン・フェスティバル松本が開幕しました。

本作品はこれまでダンス2作品(新国立バレエ団英国ロイヤル・オペラハウス版)、そして朗読劇と観てきましたが、今回は(まつもとでは昨年と同じ演出、演出はロラン・レヴィ)演劇的要素が濃い作品でした。

サイトウ・キネンのオーブニングがこの作品であることは、どうやら必然であったようです。
ザルツブルク音楽祭でオーブニングが『イェーダーマン(Jedermann)』という芝居であるように、プログラムで音楽監督の小澤征爾が述べるには、サイトウ・キネン・フェスティバルでもこの作品で「松本の伝統をつくりたい」という希望が込められているのです。

私自身は大の演劇好きで、クラシック音楽のファンでもありますが、この『兵士の物語』によってフェスティバルの観客の裾野が広がるようにも思われます。

IMG_8190 (558x800) (349x500)さて、作品に話を戻すと、何が演劇的要素が濃いのかというと、プレーヤー(演奏者)まで芝居をしています。

しかしサイトウ・キネンの演目らしく、ストラヴィンスキー作曲の、軽快で、不可思議で、美しい旋律をしっかりと聴かせる演奏が観客を魅了します。

彼らのプロフィールに並々ならぬ実力のほどが裏付けられているのですが、若手のプレーヤーは、演奏の合間、あるいは演奏中にする演技を、むしろ楽しんでいるのではないでしょうか。

演出については、悪魔と一度取り引きしてしまうと、そこから逃れることはできない怖さを知らしめています。
それが作品の端々に様々なカタチで表れている。

兵士と悪魔の関係のように、信じてはひっくり返され、退治したと思ったのに現れる、そのうち観客も虚実の区別がつかなくなっていくのです。
その最たる表現が、ラストにあります。
これはもう、まつもと市民芸術館ならでは、と言うしかありません。
実験劇場というホールは、一番大きな主劇場の舞台の奥に客席がある構造です。
鳥肌モノの、他では見られない舞台機構を活かした演出に、この作品最大の虚実が感じられます。
あの悪魔は、いつでも私たちの近くで誘惑の機会を狙っているのかもしれません・・・。

さて、今回キャストは悪魔の串田和美以外は昨年から一新されました。
語り・石丸幹二、兵士・内藤栄一、プリンセス・マリオン・レヴィという配役です。
物語から抜け出たような場面に応じた表情を瞬時に見せる兵士の内藤栄一が印象に残ります。
まつもと市民芸術館の市民キャストからレジデントカンパニー(現在はTCアルプ)に参加した彼の活動は、これまでも『西の国の人気者』(まつもと市民芸術館、2009年10月に観劇)や、『上海バンスキング』(シアターコクーン、2010年3月に観劇)で目にしてきました。
今やその活躍が楽しみな俳優です。
まつもと市民芸術館発の若手の成長を見守るのも、楽しみの一つとなりました。

演出・ロラン・レヴィ、美術・ロラン・レヴィ、フロランス・エヴラール。

※公演の詳細は、公式サイトで。

(まつもと市民芸術館 実験劇場)

ストラヴィンスキー:組曲「兵士の物語」ストラヴィンスキー:組曲「兵士の物語」
(2012/04/25)
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