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kangekinocafe

Author:kangekinocafe
観劇の記録と紹介です。

えびす組劇場見聞録メンバーです。
しばらくblogはお休みしていましたが、【演劇、観劇のカフェ】blogからこちらに引っ越して来ました。
どうぞよろしく。

観劇のカフェ
出会った作品について語ります。関連書籍や音楽も、できる限りご紹介します。
朗読劇『ガラスの動物園』(6/29-30)キャスト★
朗読劇ガラスの動物園朗読劇『ガラスの動物園』
訳・演出・田尾下哲。
演出家は、アマンダに惚れ込んでいると感じました。
アマンダが、あんなにも真剣に娘と息子のことを気にかけて、自分のことより子ども、家族を大切に守ろうとする母親の愛に満ちた女性だったとは!?
そして彼女は、良い言葉をたくさん述べていたんですね。今さらながら気付きました。
きっとアマンダのことを好きになったから、その言葉にも共感できたのだと思います。

キャスト★(アマンダ:池田有希子、ローラ森実友紀、トム:岸田研二、ジム:海宝直人)を観劇。
母性、そう本当に母性愛に溢れる美しいアマンダ
アマンダの言うことは、私の知るお母さんと何ら違いはありません。
か弱そうに見えて独自の世界で強く生きるローラ
ローラに対していつも抱いていたもどかしさ、イライラを感じさせませんでした。
彼女の見せる芯の強さ。ローラが学校を休んで一日中寒い公園を歩き回っていたけど辛くなかったと嬉しそうに語るエピソードを、幸せなひと時だったと感じさせてくれました。
冒頭からストーリーテラーとして、過去を振り返る語り口に優しさを滲ませるトム
最後には家を飛び出す彼の最大の気がかりは姉のローラ。そして姉のことを心から想い慕う彼の苦しい心が理解できるエンディングでした。
過去の栄光は今の彼にとってコンプレックスだったのではないかと思うジム
ローラに再会して、その光を浴びていた時分を思い出し、それは彼にとっても嬉しい出来事だったではないかと。現在の彼の弱さを認める姿がまたジムの魅力だと感じさせてくれました。
皆、好演。
29日は、代官山ヒルサイドプラザで上演。
空間デザイン(29日公演のみ)は、幹子 S.マックアダムスさん。
譜面台とイスが並べられたステージ。
ストーリーに合わせて位置を変える俳優。彼らがどこに居るかで、リビングから、キッチンから、踊り場から、声を発しているのだとイメージします。シンプルでいて空間の奥行を感じさせるものでした。

この作品の音楽は、ピアノ、チェロ、バイオリンの生演奏。
それぞれの場面、間奏で流れる音楽が、物語とともに切なく耳に残ります。

そして30日は恵比寿のアート・カフェ・フレンズで上演。
昼夜の上演前に、訳・演出の田尾下哲さんと、空間デザインの幹子 S.マックアダムスさん、二人による特別プレトーク「アメリカ演劇の今」が行われました。

演出家との出会いや、ニューヨークを拠点に仕事をするに至った経緯、スタッフとしてのアメリカと日本の違い、そして彼女の仕事ぶりについて大いに語られました。
舞台美術家として、そしてアソシエイトデザイナーとして活躍する彼女は、2005年にトニー賞を受賞したマイケルヨーガン氏のアソシエイトデザイナーとして大きく飛躍したそうです。
トニー賞での舞台を再現する話は面白かった。
ノミネート作品の披露の場では、舞台美術を実寸の70%にしてパフォーマンスを再現するのだそうです。
そこでの問題は、装置は70%に縮小しても、そこに登場する人物はそのままの大きさであること!
当たり前ですがその苦労を楽しそうに話す彼女に、仕事に対する熱意を感じ、ほだされました。
(作品は『The Light in the Piazza 』、2005年のトニー賞での舞台美術は、こちらのYouTubeにアップされています。クリックすると、観客の歓声が聴こえてきます

30日はプレトークだけ聴いて帰りましたが、帰り際、幹子 S.マックアダムスさんとお話する機会がありました。
チラシの上のサインは、その際にいただいた彼女のサインです。
これからも日本で田尾下さんと一緒に仕事をする機会があるでしょうと、目を輝かせて話してくださいました。

作・テネシー・ウィリアムズ、訳・演出・田尾下哲、
作曲・茂野雅道、空間デザイン(29日公演のみ)幹子 S.マックアダムス
演奏:Cello・大前知誇、Piano・谷 真人、violin・田島華乃

※公演の詳細は公式サイトで。

☆「ガラスの動物園」翻訳・小田島 雄志
ガラスの動物園 (新潮文庫)ガラスの動物園 (新潮文庫)
(1988/03)
テネシー ウィリアムズ



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テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

文学座文芸研究委員会主催・第三回『リーディング/こんな作家はどうですか?』(6/28-29)
文学座文芸研究委員会主催『リーディング/こんな作家はどうですか?』
この試みももう三回目だそうですが、初めて観に行きました。
座付作家は居ないけれど、劇作を書ける座員が大勢居るのが文学座
座員の中には本公演のホンを書いた俳優もいました。

今回は若手の演出家と俳優が書いた作品の二本立て。出演もすべて文学座です。

・『13700000000』作・演出・所奏(演出部所属)
 出演:亀田佳明、采澤靖起、後田真欧、藤﨑あかね、下池沙知、増岡裕子、鹿野真央、前東美菜子

・『甘い生活』作・演出・斉藤祐一(演技部所属)
 出演:赤司まり子、大野容子、伊藤安那、髙柳絢子、岡本正巳、藤川三郎、内藤裕志


13700000000』数字の意味をネットで検索していて、この作品が再演であることを知りました。
(初演に書かれた『13700000000』をより楽しめるかもしれない予備知識が掲載された演劇ユニットSehkraftのブログ

宇宙が始まってから今日に至るまで137億年、このことに由来してるようです。
冒頭で出会った二つの生命体。気が付くと私たちの日常の風景が出てきたあたりが「今日」ということになるのでしょうか。
壮大な宇宙の中で交わされる非日常の会話。
私が感じたこの作品の印象は、色でした。青白い閃光。

甘い生活』の作者、斉藤佑一さんの戯曲作品を以前にも観たことがあります。
1960年のメロス』(えびす組劇場見聞録第35号に掲載の観劇録はこちら

過去の事件をモチーフに、独自の視点で構想を膨らませて描くのが斉藤さんの戯曲の特徴のようです。
『甘い生活』の、さらにロマンスのスパイスを効かせて見せる手法は、胸にじんときました。
斉藤さんのツイッターに書かれた紹介文よると【「甘い生活」は福田和子の逃走劇を基にしたものです。久しぶりに書いた戯曲です。】とのこと。
女性の得も言われぬ魅力、その魅力に翻弄される男性の視点から描かれた作品。
展開のテンポが逃走劇と相まって、振り回される男性の悲壮感を感じる間もなく、次第に男の弱さより目をつむる度量の大きさが見えてきたのも面白かった。
そして、一章、二章・・・と進行するところが、女性が働くスナックが主な舞台となるためか、一曲、二曲と大声で発せられて歌を背景に展開する心憎い演出。
過去の事件を振り返り、昭和な気分を思い出す。終わってみれば作者のユーモアたっぷりの精神がストンと胸に落ちました。
こちらの作品、色に例えるならば、赤いミラーボール。

こんなこともやっています、と文学座の稽古場で披露、言葉が文学座の俳優から発せられるのもミリョクです。

※『13700000000』作・演出の所奏さんの次回作は、『Glitch』。
 公演の詳細は演劇ユニットSehkraftのブログ

(文学座新モリヤビル一階にて、入場無料)




テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

朗読劇『楽屋』千秋楽
楽屋楽ツイッターに連続してつぶやいた、作り手に皆さんについての言葉を加筆して掲載します。
よろしければ今一度お付き合いください。

朗読劇『楽屋』新世界にて千秋楽。
初日と楽と、テンポの違いに驚きました。(初日の観劇録はこちら
でも、どちらも彼女たちの『楽屋』なのです。

以前、演出家(薛珠麗)に、初日を目指して完成させた舞台が、そのまま続かないものか・・・と一般的な舞台作品への質問として問いかけたことがありました。
演出家の答えは、「育っちゃうんだから仕方ない」とキッパリ。

さて、この作品も公演4回を迎え、千秋楽となりました。育った姿が見て取れます。
この日の役としての彼女たちは、初日の彼女たちではないんだ、今日だけの彼女たちなんだ、と思ったら、また作品が愛しく思えてきました。そうやって新たに記憶に残るのです。

そして、楽日は演出家に記念にサインを、とお願いして書いていただきました(右上)。
さらに背中を押していただき、出演者全員とお話させていただきました。

終演後、私服に着替えた彼女たちは皆、可愛いらしいお嬢さん。
誰もA~Dに見えません!?
お一人ずつ語らせていただくと・・・

女優A(平岡由香さん)
女優Aは、「愛すべき」という言葉がぴったりな大和撫子に見えました。
演じるご本人も、「愛すべき」と感じていらしていたそうで、その心は観客に伝わり、何度観てもぶれることはありませんでした。
片目で凄んで博徒役もこなす女優Aですが、演じる彼女はパッチリ眼(まなこ)で芝居に対する心が真っ直ぐで語る言葉は淑やかで。
次はどんな役に挑まれるのか楽しみです。
平岡由香ホームページクリックすると歌声が聴こえてきます♪

女優B(吉沢梨絵さん)
今回のプロデューサーでもあります。
初日は座敷わらしみたいに可愛く、楽は図太く見えた女優B。
吉沢さんに、女優Cの帽子の上に乗っかっちゃう場面について伺いました。
初日とは敢えて変えたスタイルだったそうで、役と状況を深く考慮しイメージして組み立てて最終的にああなった経緯を熱っぽく語ってくれました。
そして自分たちの朗読劇を観て「誰でもできると思ってくれれば」と、観客に歩み寄るようなこんな素敵な想いを抱いた言葉をいただきました。
まだ彼女の舞台観劇は二作目。(一作目はミュージカル『ルドルフ ザ・ラスト・キス』でした。観劇録はこちら)。
そこでしっかり聴かせてくれた歌も素晴らしいので、9/1のバースデーライブも楽しみに。
吉沢梨絵オフィシャルブログクリックすると歌声が聴こえてきます♪

女優C(森実友紀さん)
唯一最後まで命ある生命力とストレスに溢れている女優C。
ミュージカル作品の舞台によく立つ彼女ですが、実は昨年もリーディングを観劇しました(「南青山マンダラPresents~岸田國士を読む~」)。
今月末の朗読劇『ガラスの動物園』も観に行きます。
芝居が好きで自分から飛び込んででも芝居する、輝く瞳と笑顔で語る本人の今後も楽しみに。
森実友紀オフィシャルサイト

女優D(山田ひとみさん)
特異な雰囲気を醸し出す女優D。
劇団1980に所属…『麻布怪談』(シアターガイドの公演案内はこちら)「幽霊で出ていたの私です」と。
観ました!!美しく儚い「初」という幽霊。
現世の男と逢瀬を重ねる妖艶な姿は忘れられません。
この瞬間、劇場通いをしていてよかったと思いました。
一期一会のつもりが新たな舞台で再会。そして次の作品での出会いへと続きます。
山田ひとみの公式HP

女優V(馬江尚子)
ヴァイオリンを弾く女優V。演出家の話によると、このヴァイオリンは243歳で、その名は「ローラ」。
ご本人に、現れては音だけ残していつの間にか消えていて、それが印象的とお話させていただくと、舞台の堂々たる演奏姿とは裏腹に、はにかんで微笑んでいらっしゃいました。
芝居心、お持ちなんですね。
アンケートを書いていて、独奏する姿が見られなかったのが心残りです。

そして、演出家(薛珠麗)
演出家との最初の出会いは16年前。いえ、その一年前に見知っていました。
演出は、その後、本来の演出家が帰国後に急遽役者が交代した作品で初めて拝見。
そして通訳として確立した立派なキャリアを封印して取り組んだこの作品で、私にとっては二度目の観劇。
嘘の無い、本気と本音で生きる彼女らしい演出に見えました。
大きな拍手を贈ります。
ずっとずっと観客としてお付き合いいただけて、光栄です。
薛 珠麗(せつ しゅれい)のブログ


リーディング『アラビアの夜』(6/16,18)
新国立劇場 小劇場で上演中の『つく、きえる』と同じドイツの作家、ローラント・シンメルプフェニヒの作品。
マンスリー・プロジェクトのため、入場無料です。

この作品を観る前に、前述の『つく、きえる』を観ました。
今までの経験から述べると、現代ドイツ演劇作家の作品は、私にはどうも一筋縄では理解し難い。
しかし、作品が語りかける「言いたいこと」を探ることが魅力でもあります。
直接は語らないけれど、意味がそこここにあるような。
(例えば、2006年3月観劇の『皆に伝えよ!ソイレントグリーンは人肉だと』。作・演出・ルネ・ポレシュ。観劇録は、こちらと、えびす組劇場見聞録第22号を参照ください)

2009年3月にも、『つく、きえる』と同じローラント・シンメルプフェニヒ作の『昔の女』を観ました。(観劇録はこちら
現実か幻か、一度にではなくあらゆる方面から少しずつ迫りくる恐怖を感じていました。
つく、きえる』は、新国立劇場への書き下ろしです。
2011年3月の東日本大震災の被災地を、作家が足で歩き廻って書いた作品だと言います。
その観劇録は、また後日。

さて、この『アラビアの夜』。
マンションに住む二人の女性を中心に、物語と人物の関係が広がっていきます。
現実なのか、幻想なのか、妄想なのか。
出演者5名のうち4名が、新国立演劇研修所修了生。
彼らの、その演じる「声」の力に魅了されました。
この現実と幻想の交錯した物語をリアルにドラマチックに語り、最後まで観客を惹き付けたまま。
5人の登場人物が次第に絡み合っていく様子は、まるで二重奏から三重奏へと発展するようで、耳にとても心地好く聴こえました。

演出は、宮田慶子
女性の演出する女性像は、どこか大胆で無防備で可愛い、というのが一貫して最近思うところです。

作・ローラント・シンメルプフェニヒ、翻訳・大塚 直、演出・宮田慶子
出演・佐藤 誓/髙島レイ/西村壮悟/形桐レイメイ/池田朋子

※新国立演劇研修場修了生の出演情報は、こちらの新国立劇場のサイトで。

(新国立劇場 小劇場にて)

☆「アラビアの夜」「昔の女」を収録。
アラビアの夜/昔の女アラビアの夜/昔の女
(2012/05)
ローラント シンメルプフェニヒ



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朗読劇『楽屋』(6/15-16,21)
作・清水邦夫『楽屋』の朗読劇。
会場となるのは、音楽実験室 新世界

ステージと客席との間には、劇場で言えばオーケストラピットのような空間もある、まさに作品の世界観にぴったりな場所。
それでいて、いざ芝居がはじまると、そこには舞台裏の「楽屋」。
そして舞台と少し距離を置いたところにいる私たちは、その楽屋で起きる様々な事象を傍観、と言うよりはむしろ覗き見をしているような、女優たちの表に出ることのない「顔」を密かに楽しむように観ていました。

演出家(薛珠麗)は、女性ならではの女優像を描いたようです。
時に身も心も赤裸々に辛辣に、時に憐れみをもって。
愛憎の念で言うならば、「愛」が勝っている感じ。
見知った作品のあの場面がこうなる、こう来る。戯曲には書かれていない場面の迫力の伝え方が面白いから目が離せません。
女の意地とこだわりの言葉は、他人には喜劇なのかと。
全く身につまされます。
男性の目には、どう映るのでしょうか?

この(あの世?)世界では年長の愛すべき女優平岡由香)。
座敷わらしのような可愛い女優吉沢梨絵)。女優Aと女優B、突っ込み突っ込みのような二人ですが、息はぴったり。
生身の存在感ある女優森実友紀)。
そして、AとBとも異なる特異な雰囲気を醸し出す女優山田ひとみ)。

朗読劇楽屋『楽屋』って、こんなにメリハリがあって、個性が際立つ作品だったかしら?!
一時間あまりの間に、彼女たちに情が移ってしまったようです。
最後は彼女たちの想いがいつか報われるよう願っていました。

それにしても、それぞれがビッタリの配役に、舞台版としても観てみたい。

この作品では、プログラムに女優(ヴァイオリン・馬江尚子)の存在もあります。
現れたと思ったら、音だけ残して消えていたという女優V。
演出家のこだわりを感じます。

作・清水邦夫、演出・薛珠麗
出演・平岡由香/吉沢梨絵/森実友紀/山田ひとみ

(音楽実験室 新世界にて)

追加公演6月21日(金) 20:00 50席 全席自由
【チケット料金】3500円 + 1drink

※チケットは、この作品のプロデューサーでもある吉沢梨絵さんのブログから予約できます。

☆清水邦夫『楽屋』
清水邦夫〈1〉署名人/ぼくらは生れ変わった木の葉のように/楽屋 (ハヤカワ演劇文庫)清水邦夫〈1〉署名人/ぼくらは生れ変わった木の葉のように/楽屋 (ハヤカワ演劇文庫)
(2006/11/22)
清水 邦夫



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一人芝居『いさかい』(6/12-14)
いさかいマリヴォー『いさかい』

平家物語』を、明瞭な声で聴かせるのが魅力の金子あいさんが、フランスの古典文学を一人芝居で。
金子あいさんのブログから、ストーリーを紹介しましょう。

●ストーリー
この世の恋愛において、最初に「不実」を行うのは男か?女か? 宮廷で起きたその論争の真相を確かめるため、ある王侯が19年前に実験を行った。それは生まれた ばかりの男女4人の子どもエグレアゾールアディーヌメスランを社会から隔離し、人里離れた「こ の家」で4人別々に育てるというもの。今なお彼らは決してお互い顔を合わせぬよう、定められた敷地 から外へ出られない。彼らの知り合いは唯一自分たちを育て、面倒を見ている黒人のメスルーカリーズだけ。19年後の今日、はじめて成人した彼らが2人の異性と1人の同性に出会う。世界のはじまり、 最初の恋愛の再現。果たして文明に汚染されていない彼らに何が起こるのか?


1744年に書かれた戯曲だそうで、古典ですが作品に発想の面白さを感じます。
人権うんぬんありそうですが、その時代だから許される実験、と思って私たちは観るでしょう。
ストーリーにもある登場人物の他、実験を発案した王子と、それを見せられる恋人のエルミアンヌも登場します。
計8名の登場人物を一人芝居として成立するよう構成し直したということで、上演時間は約一時間、理解し易くなっていました。
今回は、4人の子どもの中でもエグレという女の子を中心に描かれているので、私たち観客も彼女目線で初めて出会う人々の感触を味わいました。
いさかい-初めて鏡をみて感動するエグレ
面倒を見てくれるメスルーカリーズの顔は知っていても、鏡すら見たことのないエグレ
19歳という果実が熟し始めた美しい時期に、流れる小川に自身の顔を見てうっとりとする彼女。
ずっと自分の顔を見ていたいと鏡を所望するのですが、演じる金子あいの表情に説得力があります。(右の写真は稽古中ですが、初めて鏡を見て感動するエグレ。撮影は演奏の永田砂知子さん)

19歳をとっくに過ぎた自分からすれば、その様はとっても羨ましくあるのですが、19歳の登場人物が皆、他人よりも自分が美しいと思い始めるあたり、その真剣さがコメディなのだと。
まさに「いさかい」の語源を見たような想いでした。
対面に設えられた客席に、登場人物が挑む実験を一緒に覗き見ている気持ちで。

音楽の永田砂知子さんは、ピアノの他にも、様々な打楽器を演奏します。
(波紋音奏者で有名な永田砂知子さんの公式サイトはこちら。)
音楽が様々な登場人物の気配を感じさせてくれました。

※舞台写真は金子あいさんのブログ舞台写真満載!「いさかい」公演を終えて)に掲載されています。

art unit ai+ 実験公演
マリヴォー「いさかい」
La dispute de Marivaux

原作・マリヴォー、訳・井村順一、テキスト・レジ:金子あい
構成・演出・出演・金子あい、音楽・演奏・永田砂知子
美術・トクマスヒロミ、照明・横原由祐

絵空箱にて)

★☆★
昨年、4月と12月に上演された『平家物語』vol.1、vol.2が、DVDになっていました。
詳細は、こちら
静寂の中に響く声と波紋音。光と影が美しい舞台でした。
★☆★

【主催】art unit ai+
☆「いさかい」を収録。
新マリヴォー戯曲集〈1〉


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