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kangekinocafe

Author:kangekinocafe
観劇の記録と紹介です。

えびす組劇場見聞録メンバーです。
しばらくblogはお休みしていましたが、【演劇、観劇のカフェ】blogからこちらに引っ越して来ました。
どうぞよろしく。

観劇のカフェ
出会った作品について語ります。関連書籍や音楽も、できる限りご紹介します。
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ここ最近、観劇録のアップがありませんでした。

しばらくは

観劇後のつぶやきと、
http://twitter.com/cms128

そしてこちらは備忘録として記載していこうと思います。

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赤坂大歌舞伎(7/12-29)
2008年9月に初めて赤坂ACTシアターで上演された赤坂大歌舞伎
2度目となる今回も、落語を原作とした人情喜劇『人情噺文七元結』、そして歌舞伎舞踊『鷺娘』という華やかな演目で上演されています。

人情噺文七元結』では、博打で大きな借金をこしらえて、この年の瀬を越せるかどうか案じている左官長兵衛(中村勘三郎)一家。
娘のお久(中村芝のぶ)は、借金を返済して長兵衛が心を入れ替えることを願い、自ら吉原へ身を売りに行きました。
その親孝行な娘の気持ちに免じて、吉原の大籬・角海老女房お駒(片岡秀太郎)は、長兵衛に金を貸し与えます。
その帰り道、店の掛け金を盗まれたお詫びに身投げをしようとしてる手代文七(中村勘太郎)と出会い、このお金で済むならと長兵衛は全額文七に渡してしまうのですが・・・。

勘三郎の長兵衛はカラッとしていますね。
この人情物語の中に、人間の持つべき心がサラッと浮かび上がってきているように思います。


そしていつもの平成中村座のメンバーを中心とした座組みは、そのキャスティングも楽しみの一つです。
お久を迎えに長兵衛が吉原へ行く場面では、座敷の中心に少々老けた花魁の姿が。
よく見ると中村小山三が扮しています。
セリフも動きもたっぷりと、よく通る声と元気な姿で観客を楽しませてくれました。

次は中村七之助による『鷺娘』。
坂東玉三郎2009年1月の歌舞伎座公演を最後に封印した『鷺娘』を、中村七之助が新年恒例の浅草歌舞伎で披露し、大切に踊り継いでいる作品です。
それを初めて観ることができました。
先輩が長年踊り、極めた舞踊です。
これからも大切に踊って、七之助という名の鷺娘を見せて欲しいと思います。

※公演の詳細は、赤坂ACTシアターのサイトで。

(赤坂ACTシアターにて)

テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

『ザ・キャラクター』(6/20-8/8)
6/20-8/8まで長い長い旅に出た作品。

野田秀樹特有の言葉が様々な意味を持ちます。

ある町の書道教室。
そこでは言葉は都合のいいように受け取られ、人々が洗脳されていきます。

弟がここでいなくなった、と書道教室に潜入して探す姉のマドロミ(宮沢りえ)。
そして彼女は同じように息子を探すオバちゃん(銀粉蝶)と出会います。

教室内では、幹部のすることに逆らえない人々。
ギリシャ神話と交錯しながら、その存在が「ない」のか「消され」たのか、幻想の世界が現実の世界と交じり合った時に真実が明らかになってきました。

善悪の感覚を無くし、言いなりになる人々の姿を見るのは虚しかった。
」という字を掲げても今一つ本来の意味を為さないのは、昨今の政治家のせいなのでしょうか。
そんな想いも巡らせて、じっと見つめる先にはいつも真実を探るマドロミの姿がありました。

救われることなく着地点が見えにくい作品ですが、心に引っ掛かったところを掘り下げたくなりました。
登場人物の存在を無駄にしたくない、と思います。

作・演出・野田秀樹、美術・堀尾幸男、照明・小川幾雄、衣裳・ひびのこづえ

※公演の詳細は、公式サイトで。

(東京芸術芸術 中ホールにて)

☆「新潮」 2010年 07月号
 戯曲『ザ・キャラクター』を掲載。
 
新潮 2010年 07月号 [雑誌]

新潮 2010年 07月号 [雑誌]

価格:950円(税込、送料別)


テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

『エネミイ』(7/1―18)
生きることは戦いだ。
そう思わされるような、心揺さぶられる芝居です。
ここに登場する人々は、逃げていない。
人は人と触れ合って、生きる何かを見つけて支えとする、そんなことが青年を通して見えました。

ある家庭が舞台。
60代の父親に母親、婚活中の30代半ばの姉、そしてコンビニでバイトする31才の弟の礼司。
そこにかつて学生運動で同志だったという父の友人が40年ぶりに訪ねて来ました。

あの、家では自分の意見をはっきり言わない父親(高橋長英)の同志?
口より先に行動に出る二人の男たち(林隆三、瑳川哲朗)。
彼らはバイトに甘んじている礼司(高橋一生)の意識を変えるべく手を差し伸べます。

しかし、父に似て寡黙な青年には、やるべき務めがわかっていました。
皆、戦いながら生きるような毎日を送っています。
人の敵は人でしかないのでしょうか。
戦う標的は違っても、気持ちをわかり合えば支えになるということも、孤立しているように見える若者の目線から感じます。

「人はなぜ戦うのか」というシーズンのテーマの最後の作品’、とは、この作品が任期最後となる鵜山芸術監督の弁。
戦うことは乗り越えること。
作品を通じてそんなことを感じました。

それにしても、世代の違いでしょうか。
‘雑学王’と姉に揶揄される博識な青年でも、「三里塚」の意味するところ、そして「成田で空港を建設するにあたって紛争があったこと」については知らなかったという場面があります。
時を経ても当事者にとっては解決していない問題が山積している現実は、「普天間」「辺野古」も同様なのではないかと痛感しました。

作・蓬莱竜太、演出・鈴木裕美

※公演の詳細は、新国立劇場のサイトで。

(新国立劇場 小劇場にて)