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kangekinocafe

Author:kangekinocafe
観劇の記録と紹介です。

えびす組劇場見聞録メンバーです。
しばらくblogはお休みしていましたが、【演劇、観劇のカフェ】blogからこちらに引っ越して来ました。
どうぞよろしく。

観劇のカフェ
出会った作品について語ります。関連書籍や音楽も、できる限りご紹介します。
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『ai love you』AI KANEKO SOLO LIVE(10/30)
俳優としての活動は周知のとおりの、金子あい ソロライブが行われました。
題して『ai love you』。

教科書にのっていないアフリカ』のナレーションなど声でも魅了する彼女が歌うことに、違和感はありませんでした。

しかしこれは、ただの歌のライブではありません。

第1部のテーマは「コワレル
こちらはショートストーリーと歌とのコラボレーション。
普段はCMなどで活躍するコピーライターが、腕によりをかけて書いた作品がオムニバスで語られます。

そして歌。

洒落たアレンジのあの歌、この歌が、俳優ならではの物語の歌い手として、耳から心へとじんわり届けてくれました。

ショートストーリーに自分の日常を重ね合わせてみる作業は、芝居を観るのに似ています。
その余韻を、関連する歌で味わう。
贅沢な時間。

第2部のテーマは「ウマレル
ショートストーリーの観客投票とエピソードが休憩時間に集計され、その場で金子あいが彼女自身の言葉で語ります。
予期せぬ話題とその場の空気がウマレ、洒落たライブとなりました。

観客も、見知らぬ隣人と同じ話題で話が弾みます。
この会場自体がウマレル空間となり、またこんな時間を過ごしたいと思いながら席を立ちました。

実は、まだこれで終わったわけではありません。
写真のB5版横の「コワレルの話」と書かれたブックレット、これはライブのお土産です。
本日のオムニバスのショートストーリー(文・佐藤延夫)が、ちょっと気になるイラスト(絵・ピエール三ツ橋)で描かれて、ライブの記憶が作品としていつまでも楽しめるようになっています。

作品も一人歩きして、新たな楽しみを新たな読み手に与えることでしょう。

企画・出演・金子あい
音楽ディレクター・g:nira、p:奥山真理、b:佐久間ゆりか、d:秋葉正樹
企画・演出・久島恒知

(赤坂B♭にて)

ライブの演奏曲が、「金子あい日記」に掲載されています。
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『あの日僕だけが見られなかった夜光虫について』(10/29-11/3)
最初から緊張感のある芝居でした。
冒頭で観たあの景色は…あぁ!ダメです。
全てがネタバレになってしまいます。

ところで、人間には、どうしていつまでも忘れずに覚えていることと、簡単に忘れてしまうことがあるのでしょうか。
いつまでも、いつまでも、忘れられないのには理由があるはずです。

作・演出・椎名泉水が、消し去ってしまいたくなるような問題に真っ向から取り組み、目を反らさずに私たちに提起しています。
「大人になる」ということは、こういうことかーと、胸にズキンとくるものもありました。

今回の作品のソルトファンを飽きさせない挑戦ともいうべき仕上がりに、また心をわし掴みにされてしまいました。
スタジオソルトのホームグラウンドの横浜で、そんな思いを味わってみてください。


作・演出・椎名泉水、舞台美術・小林奈月、照明・奥田賢太

※公演詳細は、studio saltの公式サイトで。

(相鉄本多劇場にて) 

☆彼らの舞台裏や、日々の活動、そして出演メンバー紹介がUPされている「塩日記」。
 注目のページ欄に掲載しています。

☆そして2010年5月4月公演予定の次回作は、ついに下北沢OFF・OFFシアターで上演だそうです。

『京乱噂鉤爪』(10/4-27)
昨年上演された『江戸宵闇妖鉤爪(えどのやみあやしのかぎづめ)』の続編です。
今年は19時開演の公演が3回あったので、会社帰りに観劇です。

さて、江戸川乱歩原作の「人間豹」、前回は明智小五郎の追っ手を逃れてアドバルーンならぬ傘で空へと消えていってしまいました。
その人間豹が、今度は京都で再び明智の前に現われます。
京乱噂鉤爪(きょうをみだすうわさのかぎづめ)』が、その続編です。
引き続き明智小五郎には松本幸四郎が、人間豹の恩田乱学を市川染五郎が演じています。
染五郎は今回も二役。
気立てが良くて力持ちのかわいい町娘を、本当に魅力たっぷりに見せてくれました。

今回は染五郎の原案による岩豪友樹子の書き下ろし脚本ということで、よりダイナミックに、そして古典の面白いところをちりばめて、かえって歌舞伎らしい舞台に仕上がっているように思います。

明智小五郎が隠密廻り同心として江戸時代の町並みに馴染んでいるような、まだまだシリーズ化が期待できそうですが、サブタイトルに「人間豹の最期」とあるとおり、空と地を駆け回る人間豹の登場はこれで最後。
その分、観客の心に残る逃亡シーンを、豪快な宙乗りで見せてくれました。
それは舞台から3階客席までを斜めに横切るというものです。
3階席の上手側に座っていたのですが、まさかそこまで人間豹が舞台から向かって来るとは思いませんでした。

(たいして知りもせず恐縮ですが)なんか歌舞伎の原点にかえったような趣向に、終始客席一体が固唾を呑んで見守った、という感じです。
九代琴松という名で、松本幸四郎の演出でした。
ダイナミックな舞台の様子が、国立劇場のサイトで一部見ることができます。

原案・市川染五郎、脚本・岩豪友樹子、補綴・国立劇場文芸課、演出・九代琴松

※公演詳細は国立劇場のサイトで。

※『コースト・オブ・ユートピア』の作者、トム・ストッパードも観劇して絶賛した様子が国立劇場のサイトに掲載されています。

(国立劇場 大劇場にて)

『蛮幽鬼』(9/30-10/27)
劇団新感線
劇場は新橋演舞場。

物語は、留学中の伊達土門(上川隆也)が仲間に着せられた無実の罪により監獄島に幽閉され、彼らに復讐を誓うというもの。
10年の時を経て、脱獄へと導いたのが、同じく幽閉されていたサジ(堺雅人)。
土門はサジとともに故郷へ戻り、復讐を果たそうとします。
心に秘める陰と陽、明と暗、対比する二人の人物が、目的を違えた時に対峙する、この緊張感が最後まで見せ場を作りました。

花道を使っての新感線の舞台を久しぶりに観ました。
3階席から見渡すその舞台は、舞台全てに時の流れを感じさせるものでした。
花道と舞台に生じる距離感を利用し、それぞれ同時に芝居を見せることで、観客がその場に居合わせたような錯覚=リアリティを感じさせます。
また、上から見渡すその様は、手前の芝居に奥の芝居を重ねて、まるで映画を観ているよいうなカメラワークさながらの臨場感があります。
劇団新感線で感じるこの臨場感は、1階席や前方だけではないのだと、改めて感心しました。

余談ですが、ストーリーとは関係ないところで観客を巻き込む役割を担う橋本じゅん
この日は「関係ないこと」を宣言しつつ、東京公演終了が近いことで「新橋演舞場の思い出を作ろうよ!」と会場全体に気を配り盛り上げるパフォーマンスがありました。
緊張する舞台で、中盤ホッと一息つかせる運びに、歌舞伎に似たものを感じます。
全ての観客に訴えかけていながら、全然うっとうしさを感じさせないのですから、これも見事な芸風、舞台と客席の一体感を最後まで味わったのでした。

作・中島かずき、演出・いのうえひでのり、美術・堀尾幸男、美術・原田保、衣裳・小峰リリー、音楽・岡崎司

※公演詳細は、新橋演舞場のサイトへ。

公式ブログもあります。

(新橋演舞場にて)

この後、大阪公演(11/9-26)へと続きます。

『組曲虐殺』(10/3-25)
作・井上ひさしの新作戯曲の舞台。
作家・小林多喜二の生き様が描かれています。

さて、小林多喜二についてどれだけのことを述べることができますか?
プロレタリア文学。
「蟹工船」の作者。

その「蟹工船」とは?

舞台の上では、小林多喜二の早すぎる晩年、亡くなるまでの2年あまりが描かれています。
伏せ字に屈せず作品を発表し、姿を隠してでも主張を続ける多喜二の信念。
取り締まる者の立場、そして、どうして自分が声をあげて立ち上がるのか、両者声を大にして唱えているのを見ることになります。

小林多喜二は拷問により29歳の若さで虐殺されたといいます。
しかしその素顔は、明るい青年だったそうです。
小林多喜二に扮する井上芳雄が、朗らかに、そして時にはほろ苦さを噛み締めて歌い、語るその短い生涯。
小説に描いた労働者に、世間に人間としての在り方を問うような、そしてビラを撒き、心の奥底から訴えかけるその活動は、次第に困難を極め、地下へと活動の場所を移していきます。

同志の、後に妻となった女性(神野三鈴)。
彼女に支えられ、そして姉(高畑淳子)と、酌婦から救い出した恋人(石原さとみ)とに見守られ、活動を続ける青年小林多喜二。
多喜二の活動を見て姉がよく口にする「ゆるぐねぇんだな」。
この言葉の響きと重みが忘れられません。

今回の音楽・演奏は小曽根真
普段はジャズピアニストとして活躍する彼の音楽にのせて、小林青年が苦しみを歌い上げるその歌声は、まるでソウルミュージックのようです。
魂の叫びが心の底からのうめき声のように聴こえてきました。

作家として、小林多喜二は何を描きたかったのか、何を主張したかったのか。
プログラムには、多喜二の死を悼む人々によって、虐殺された姿を収めた写真が掲載されています。
今回は「こまつ座&ホリプロ公演」なので、こまつ座公演で目にする「座」という機関誌ではなく、ホリプロ特有の正方形のプログラムが販売されています。左上の写真が、それです。

小林多喜二の「明」と「暗」、その生き様を思うことでその日は精一杯でした。

最後に、井上芳雄、彼の以前からの栗山民也演出の出演作を観ていて、「育てられている」と観客の目には映りました。
彼の一作ごとの成長が楽しみでなりません。


作・井上ひさし、演出・栗山民也、音楽・小曽根真、美術・伊藤雅子、照明・服部基、衣裳・前田文子

※公演詳細は、こまつ座のサイトで。

(天王洲銀河劇場にて)

☆作・小林多喜二「蟹工船」岩波書店
 

☆栗山民也「演出家の仕事」岩波新書
巻末には‘『ロマンス』演出日記’が掲載されています。
初日65日前から初日の幕が開くまでの、緻密でいて緊迫感のあるその道のり。
『ロマンス』初日を観た観客にとって、感慨深い道のりです。
 

「冨永裕輔」
JR有楽町駅からシアタークリエに早足で向かう途中、歌声が聞こえてきました。

ふと歌声の先を見ると、日比谷パティオというフリーイベントスペースに写真のように人が集まっています。
クリエでの上演時間が迫る中、どうしても足を止めて耳を澄まさずにはいられませんでした。

後日、日比谷パティオのライブで検索し、その歌声の主を探し出しました。
その声の主は、冨永裕輔
公式サイトのプロフィールを見て、その実力のほどに納得がいきました。

こちらのサイトで、その歌声を試聴できます。

NHKみんなのうた遠い恋の物語」で、既にご存知の方もいるかもしれませんね。

今後のライブの情報はこちら

直接その歌声を聴きたい方、近々同じ日比谷パティオフリーライブがあります。

→10/16(金) 日比谷パティオ(12:15/18:30)

(日比谷パティオにて)

☆NHKみんなのうた「遠い恋の物語
 

☆1st album「すずなり」冨永裕輔
 


「まつもと市民芸術館」
まつもと市民芸術館.jpg                               

 初めて訪れた、長野県松本市にあるまつもと市民芸術館

観客の目線から、劇場をご紹介しましょう。

2003年4月に館長兼芸術監督に串田和美が就任し、昨年はコクーン歌舞伎『夏祭浪花鑑』まつもと版がこのまつもと市民芸術館主ホールで行われたことから、既に劇場について知っている方も多いと思います。


 


下の写真は、芸術館の外観。エントランス右側から見た様子です。
(芸術館のサイトの館内平面図から)弧を描いた外壁の建物を真上から見るとギターのような形をしています。

市民芸術館外観.JPG

劇場は「主ホール」「実験劇場」「小ホール」ともに2階に入場口があるため、エントランスホール中央にはなだらかな階段、そして右側にはアプローチスロープ式のエスカレーターがありました。

市民芸術館動く歩道.JPG


市民芸術家動く歩道窓.JPG

 

子どもたちが、ゆっくりと進むエスカレーターから窓の景色を楽しむ様は、見ているこちらの気持ちも楽しませてくれます。

 

 

 

市民芸術館ロビー.JPG
2階に到着すると、こんなに素敵なロビーが目の前に広がります。

写真左手には小ホール、

右手に実験劇場&主ホールがあります。

 

 

さて、1階に戻ります。

エントランスホール左手には情報コーナーがあります。
そこには数ある情報チラシの中央に、「えびす組劇場見聞録」(黄色)32号の瓦版が!!!

情報コーナー.JPG

毎度設置いただいて感謝の気持ちでいっぱいなのに、こんなに見易い場所に置いていただいているなんて・・・。
これからも私たちなりに作品と向き合って演劇情報を発信していこうと思いますので、末永くよろしくお願いします。


『西の国の人気者』(10/7-11)
長野県松本市にある<まつもと市民芸術館>で11日まで上演されていた作品です。
1903年から1909年に活躍したアイルランドの作家・ジョン・M・シングのこの作品には、アイルランドのある島の人々の様子が、パブを舞台に描かれています。
当時の自給自足で暮らす人々の生活、日常の楽しみ、女性の存在価値、それらがセリフだけではなく、生々しいまでに現実味のある舞台美術によって観る者の心を捉えました。
そして若者にとっては、日々の暮らしに「変化」というものがどんなに魅力あるものなのかを痛感しました。

ここでは突然やってきた見知らぬ若者の「父親を殺してきた」という告白が、その土地の住人にとってはヒーローに値する特殊な人間に映るのです。
この非道徳的な人々の行動に、それほどまでに非日常の刺激は人々の感覚を麻痺させてしまうものなのかと驚きを持って観ていました。
殺したはずの父親がひょっこり現われることで、青年の存在価値が危ぶまれてしまうのですが、周囲の人々の心の変化がこの作品の深いところでしょうか。
観客の感情をも巻き込むような、心を揺さぶられる展開となりました。

彼らが去った後には、また平穏な日常がやってきます。
この舞台のエンディングのシーン、この情景が瞼に焼きついています。
変化の後、それぞれに残された傷跡を象徴するようなシーンでした。
まるで絵画のようなその一瞬を捉えたシーンは、作品とともにずっと芝居の記憶として観る者の心に残ることでしょう。

この作品は<まつもと市民芸術館レジデントカンパニー>による公演です。
以下、プログラムの情報ですが、2007年5月のトアイアウト公演から数えて6作目となるそうです。
レジデントとは、英語で「住んでいる、滞在している」の意味であることも書かれています。
この『西の国の人気者』は、若いレジデントカンパニーの俳優とともに、稽古期間から松本に滞在している東京で活躍するベテラン俳優も加わって、層の厚いメンバー構成となりました。

この目で、芸術監督の串田和美によるこのカンパニーの作品が、水準の高いものであることを確認しました。
見終わった後の満足感。
客席からは永遠に続くかと思う拍手が沸き起こり、カーテンコールが繰り返し行われたのです。

作・ジョン・M・シング、演出・潤色・美術・串田和美、
照明・磯野眞也、音響・那須野幸太郎

※公演詳細は、まつもと市民芸術館のサイトで。

※小規模演劇や音楽など、松本の舞台情報全般が掲載されている「文化芸術情報」に、舞台風景が掲載されいています。
 同じく、串田館長のインタビューと練習風景もあります。

(まつもと市民芸術館 小ホールにて)

☆作・ジョン・M・シング、訳・松村みね子『シング戯曲全集』沖積社
 「西の人気男」というタイトルで収録されています。
 


※この作品に出演している金子あいさんのブログ金子あい日記】を、よく行くページに追加しました。

以下に私が観た彼女の出演作品をご紹介します。
今後の活躍も、乞うご期待!
・演劇倶楽部「座」『おたふく』(2006年2月)
・『エウメニデス』(2007年9月)
・『教科書にのっていないアフリカ』ナレーション(2007年11月)
・『イリノイのリンカン』(2009年3月)

『赤と黒』(10/1-11)
日数をかけて少しずつ読んだ19世紀の作家・スタンダールの『赤と黒』。
上下巻ある分厚い小説ですが、主人公ジュリアンの生き方、考え方から目が離せずに、いつも持ち歩くことが楽しみでもある作品でした。
終盤は気まぐれな登場人物たちにより、急激に物語が展開します。
今回はラストの結末の部分だけ読み残して、観劇に臨みました。

平民の生まれのジュリアンには、ナポレオンへの憧れ、そして出世への野心が生涯コンプレックスして彼に付きまとっていました。
しかし類い稀なる美しい顔と、野心による勤勉さから、ジュリアンは一度世間に出たら放ってはおかれない存在となりました。
そこで出会う美しい夫人たちとも、美しく、時には厳しい駆け引きが行われていきます。

演出の赤澤ムックは、モデルでもあります。(赤澤ムックさんの公式サイトに、その美的センスが感じられます)
衣装に埋め尽くされたショーステージをイメージした舞台では、軽快な音楽に乗せて、怒涛のように彼の激動する人生が進行して行きました。

主人公のジュリアンには木村了
この『赤と黒』では木村了のその存在自体に大きな説得力がありました。
小説に描かれたジュリアンを彷彿とさせるように、男らしく、そして美しい彼の顔立ちが、場面ごとに意思を持つその瞳とともに、登場人物だけではなく観客も魅了します。
スタイリッシュな演出が、その存在を際立たせているのかもしれません。
上演時間2時間10分という枠の中で、ファッションショーのように目まぐるしく変わる話の転換。
その波に乗って、木村の存在が作品を牽引しているようでもありました。

木村了と言えば、新国立劇場の『弱法師』が舞台初主演作だったそうで、その次の『蜻蛉峠』と、舞台の上のその成長を見てきました。
その立ち姿から芝居への意気込みを感じ、今から次回の舞台に立つ姿が楽しみに感じられます
終演後は、木村自らが観客を送り出していました。
一人ひとりに頭を下げて、この舞台への感謝の気持ちに胸を打たれました。

原作・スタンダール、脚色・演出・赤澤ムック、脚本協力・清末浩平、
ステージング・渡部寿里、美術・吉野章弘、照明・奥田賢太、音響・中村嘉宏、衣装・木村猛志

※『赤と黒』公演ポスター画像は、こちらの赤澤ムックさんの公式サイトで。

(赤坂レッドシアターにて)

☆作・スタンダール『赤と黒』(上・下巻)光文社
  


劇団東京乾電池公演「加藤一浩作品集」(9/23-10/5)
恐怖・ハト男』『愛とその他
など、作・加藤一浩のナンセンス感が漂う中に、現代の若者の感覚が反映されているようなその作風にある意味魅せられています。

今回はその作家の作品が「加藤一浩作品集」と題して4本が一挙上演されているのをご紹介します。

観たのはそのうちの1本『門番の秋』。
日常の短い世間話が交わされるその様は、互いに関心があるのかないのか。
現れては去り、また現れるその軌跡は、心の迷いにも見えて切なさを感じました。
長い沈黙の間、登場人物の顔をじっと見つめても、その胸の内を表情からうかがい知ることはできません。
そこに現代社会の心の壁を感じたり、突拍子もない問いかけに思い出したように返される答えに、本当は寂しい者同士なのかと推測してみたりします。
そのアンバランスな意外性が胸を熱くしました。
一つの作品にいくつかチームがあります。
目の前にある沈黙、そして言葉が発せられるタイミング、それが一つひとつどんな関係を生んでいくのか、大きく言うとこれここそ演劇の醍醐味です。

劇場は下北沢のザ・スズナリのすぐ隣にあるシアター711
小さな空間ですが、椅子がすごくいい。
座り心地がいいです。
1日3作品が上演されていますが、通しで観ても疲れ知らずかもしれません。

4作品全て観た方には『命を弄ぶ男ふたり』(作・岸田國士、演出・柄本明、出演・柄本明・山地健仁)の公演観劇無料(最終公演日は10/1)など、企画の心意気も面白い東京乾電池です。

作・演出・加藤一浩

※公演の詳細は、東京乾電池のサイトで。

(下北沢 シアター711にて)


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