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kangekinocafe

Author:kangekinocafe
観劇の記録と紹介です。

えびす組劇場見聞録メンバーです。
しばらくblogはお休みしていましたが、【演劇、観劇のカフェ】blogからこちらに引っ越して来ました。
どうぞよろしく。

観劇のカフェ
出会った作品について語ります。関連書籍や音楽も、できる限りご紹介します。
7月に観たいもの-2
7月には、まだまだ観たい作品が続きます。

◎7月4日-8月26日、ミュージカル『モーツァルト!』
初演で観たのは井上芳雄モーツァルトだったので、今度は中川晃教で。
『エリザベート』と同じく、脚本・歌詞はミヒャエル・クンツェ、音楽はシルヴェスター・リーヴァイのウィーンミュージカル作品。
音楽は、男爵婦人の歌う歌が気に入っています。

それにしても、コロレド大司教を演じる山口祐一郎は、この公演の後、9月1日-30日の『エリザベート』(Wキャストでトート)にも出演。
舞台の役者は、体力と健康が大切ですね。役者は毎日でも、ほとんどの観客は、一度きりしか観ないから、その一回が大切な思い出です。

(帝国劇場にて)
製作:東宝(株)、お問い合わせ:帝国劇場

☆参考『エリザベート』ウィーン版CD
エリザベート2003年ウィーン公演(新品CD)

◎7月7日-31日、歌舞伎座七月大歌舞伎「『十二夜』三幕」
シェイクスピアの作品を歌舞伎に!しかもシェイクスピアと言えば蜷川幸雄、歌舞伎初演出です。
ストレートプレイでは、蜷川演出の『十二夜』は既に上演されているのですが、私は見逃したので、DVDで観てから臨むつもりです。

☆彩の国シェイクスピアシリーズ『ペリクリーズ』と『十二夜』入ったDVD-BOXです。
彩の国シェイクスピア・シリーズ 蜷川幸雄×W・シェイクスピア DVD-BOX ◆20%OFF!
彩の国シェイクスピア・シリーズ NINAGAWA×SHAKESPEARE DVD-BOX

☆書籍『十二夜』
白水社
十二夜

岩波書店
十二夜

◎松竹大歌舞伎『十一代目市川海老蔵 襲名披露公演』(地方公演)。
市川家の襲名披露の口上で、役者のにらみ(寄り目?)を見ると、観客に福があるとか?聞いた話なので、ちゃんと調べてみよう。

☆市川海老蔵 十一代目襲名記念写真集
市川海老蔵

こんなに行けるか疑問ですが、えびす組のメンバーの間では、「一人演劇祭」と言って、ハードな観劇スケジュールを楽しんでいます。

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7月に観たいもの-1
7月は個人的に観たい作品が多くあります。

文学座が5月のアトリエ公演以来、しっかり充電して(?)、精力的に活動を開始するようです。

◎6月30日-7月3日、『忠臣蔵』作・平田オリザ、文学座有志による自主企画という但し書きがあるので、料金が低く設定されているのが嬉しいですね。(3,000円)
『珍客』作・松岡力雄と二本立て。演出は戌井市郎です。
(サイスタジオコモネ Aスタジオにて)
主催:文学座

◎7月8日-31日、今回で第6弾となる文学座所属の俳優たちによるユニット、Happy Hunting Ground(略称HHG)の『きゅうりの花』『約三十の嘘』作・土田英生の2作品連続上演。演出家は特にいません。
・・・期間中にポケットシアターとして、『動物園物語』作・エドワード・オルビーの上演もあります。
(サイスタジオコモネ Bスタジオにて)
主催:サイ(株)スタジオ事業部

☆映画版の『約三十の嘘』とは、少々違う展開に・・・
約三十の嘘

◎7月8日-10日、文学座付属演劇研究所・研修科による『なぜか青春時代』作・清水邦夫、演出・小林勝也
(文学座アトリエにて)入場無料
主催:文学座

☆『なぜか青春時代』を収録
清水邦夫全仕事(1981~1991)

◎7月21日-31日、ミュージカル『ピーターパン』作・ジェームズ・バリー。
5月のアトリエ公演『ぬけがら』で、父親が脱皮していくという奇妙な設定を、納得に足る演出で楽しませてくれた、松本裕子潤色・訳詞・演出のミュージカルです。私にとっては榊原郁恵のピーターパン以来かな・・・文学座の俳優も出演。
(国際フォーラム ホールCにて)
問い合わせ先:ホリプロチケットセンター

☆『ピーター・パンとウェンディ』福音館文庫
ピーター・パンとウェンディ

『ピーター・パン』新潮文庫 本多顕彰・訳
まだ読んでいないのですが、原作に近いという評判です。
ピーター・パン改版

◎7月6日-17日、燐光群『上演されなかった「三人姉妹」』作・演出・坂手洋二。
昨年、燐光群の『だるまさんがころんだ』の再演を観ました。日常生活と地雷の関係ににギョッとしましたが、世の中への問題提議だったと思います。
この作品もチラシに「劇場という名の、戦場」と書かれているので、しっかり受け止めたいと思います。
(紀伊國屋ホールにて)
主催:燐光群


蜷川演出『キッチン』(4/5-24)
蜷川演出にちなんで、4月に観た作品から。
シアターコクーンで上演された、蜷川幸雄演出の『キッチン』、私はニナガワ・カンパニー・ダッシュと呼ばれていた時代に、ベニサンピットで同作品の一部を観たことがあります。
『1998・待つ』でオムニバス上演されたうちの一作として、それはそれは戦場のような荒々しさの中で、人々が自分の持ち場としての主張を、大声を張り上げてどなりあっていました。

さて、今回は同作品が大きな劇場でどう繰り広げられるのか、楽しみの一つとして、事前に戯曲を読んで臨みました。
戯曲には、登場人物であるコックの作る料理まで指定されています。
そして一幕の終わりに、「作者としてはここで幕間をおかないほうを好むが、劇場のバーのかせぎたいという要求もわからないではない」と、書かれています。戯曲家は、こういう配慮も仕事としてするものなのだな、と思わせるト書に、逆に作者としてのプライドも感じられます。
そして観客として、私は休憩時間にすっかりバーのかせぎに貢献することになりました。
バーでは、ミネストローネと、ポールが劇中で作っているフルーツ・フランが飛ぶように売れていました。

この舞台の特徴は、客席が舞台上のキッチンを前後挟むように作られていることです。後ろを向いた役者の動作=マイムは、逆側からは見えなかったり。ケヴィンが食事をする仕草は、口の動きや開け具合で、今フランスパンをかじっているな、とか、噛み切るの動作の合間にしゃべるセリフの調子にリアリティを感じました。この演技は舞台側席からしか見えません。
でも、その反対側の席から見える様子が気になって、もう一度観ることになってしまいました。
反対側の席からは、ポールの細かい動きが印象に残りました。自分の持ち場のことしか考えていないコックの中で、彼は同僚を気遣い、仲間として大切に思っているのが伝わってきます。そこに2幕でのセリフが生きてくるのだと感じました。戯曲を読んだだけでは、彼の思いはそこまでだとは思いませんでした。

演出・・・蜷川幸雄
作・・・・アーノルド・ウェスカー、改訳・・・小田島雄志
美術・・・中越 司

(シアターコクーンにて)

☆参考書籍・・・白水社 現代世界演劇〈12〉リアリズム劇 (1971年)
アーノルド・ウェスカー作、小田島雄志訳『調理場』を収録。

☆劇中に流れる、行き場の定まらない登場人物の心理を表すようなピアノの音色は、
 シガー・ロスのアルバム『()』より
() (CCCD)() (CCCD)
(2002/10/23)
シガー・ロス

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☆この舞台がDVDになりました。
KITCHEN  キッチン [DVD]KITCHEN キッチン [DVD]
(2006/08/18)
成宮寛貴、勝地涼 他



東宝ミュージカル『ラ・マンチャの男』
6月29日の千穐楽に、セルバンテス&ドン・キホーテを演じる松本幸四郎は、ミュージカル出演2000回を達成するのだという。
同作品だけでも上演1000回を越えるというのに、私は歌舞伎とストレートプレイ以外でミュージカルの舞台に立つ彼を初めて観ました。

幸四郎演じるセルバンテスとは、『ドン・キホーテ』の作者、つまり作者が獄中で宗教裁判にかけられるところから舞台は始まり、自作の『ドン・キホーテ』の物語を囚人たちとともに演じていくのです。

この舞台は、私の既成概念を打ち破った作品でもあります。
まず、上演時間。
帝劇という大劇場だから、3時間を越えるものと覚悟していたのが、2時間5分で、しかも休憩はなし。(終演後にロビーでは、ランチボックスがたくさん残っていました。『キッチン』の戯曲家が言っていたことがよく理解できます)

舞台装置は、いたってシンプル。
天井から舞台への開閉式の長い階段には驚かされましたが、中央に設置された円形の舞台のみ。おまけに、オーケストラボックスは、舞台上の右手側一カ所に設置されています。

劇場の大きさを選ばない演出に関心しつつ、これが一人の俳優で何年にもわたって演じ続けられる秘訣かな、と思いました。

親子三人の共演する舞台でもあります。
ドン・キホーテが「ドゥルシネーア姫」と敬うアルドンサに、幸四郎の次女の松たか子。
そして演出補に長女の松本紀保の名前がありました。

余談ですが、帝劇こと帝国劇場は、大劇場の割にどの席からも舞台に集中できるので、好きな劇場の一つです。
今回はB席(4,000円)だったので、二階席の一番後ろのM列!それでも前にいる大勢の観客の頭を気にせずに、舞台が見切れることなく、見渡すことができます。ただし、オペラグラスはあった方がいいですね。

(帝国劇場にて)

☆このミュージカルの脚本家、デール・ワッサーマンの書いた本。
『ラ・マンチャの男-MAN OF LA MANCHA-A Musical Play』開文社出版
ラ・マンチャの男

☆この舞台の写真集
『ラ・マンチャの男”見果てぬ夢”を抱いて』東宝映像事業部
ラ・マンチャの男

☆セルバンテス作の『ドン・キホーテ』岩波文庫
序文は「おひまな読者よ。」から始まっています・・・
ドン・キホーテ(前篇 1)

☆トニー賞受賞作品のオリジナル・ブロードウェイ・キャスト盤。
『ラ・マンチャの男』
オリジナル・ブロ-ドウェイキャス / ラ・マンチャの男

☆ミュージカルの映画化。主演はピーター・オトゥール、ソフィア・ローレン。
ラ・マンチャの男
ラ・マンチャの男 期間限定出荷

テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

コクーン歌舞伎『桜姫』(6/5-26)
昨年は歌舞伎を一本も観ていないかもしれない。
それが今年に入って、三本目であり、7月は歌舞伎座の『十二夜』(蜷川幸雄演出)、市川海老蔵襲名披露公演(地方公演)の予定が既に入っている。
一幕見を好み、ハシゴをして観劇する身にとって、4時間に及ぶ上演時間は酷というものです。
それでも、勘三郎の襲名披露公演は魅力でした。口上では、ビッグネームの役者たちが勢揃いして、各々が気の利いた祝辞を述べるのです。

前置きが長くなってしまいましたが、その勢いで、名前だけは知っていたコクーン歌舞伎にも興味を持ちました。
チラシも美しく、『桜姫』。
中村福助がタイトルロールの桜姫を、中村橋之助が高僧の清玄(せいげん)と権助(ごんすけ)・実は人買いの信夫の惣太(そうた)の二役を演じました。
桜姫が前世に因縁のある清玄を道連れに非人に落とされたり、殺められた清玄の墓穴を権助が依頼されたり、物語り以外にも二役の早変わりもみどころの一つ。
桜姫が想いを寄せる権助と一緒になるには、下層の暮らしに慣れなくてはならず、女郎屋に身を置くのですが、姫言葉と覚えたての女郎言葉がごっちゃになって、無理をして下品にしゃべっている桜姫の様子が、いじらしくもあり、可愛らしいのです。

歌舞伎は型の芝居かと思っていたら、こんなにも感情豊かな表現があることに感動しました・・・福助は、ちゃんと姫として育った背景を感じさせつつ、いじらしい「娘」を見せてくれました。
脇役のセリフも面白く(中村扇雀、坂東弥十郎のコンビが特に!)、イヤホンガイドいらずで楽しめます。

今回で6回目。演出は初回からずっと、串田和美。
『桜姫』の美術も、串田和美。

(シアターコクーンにて)

☆同性愛心中伝説、輪廻転生、「墨田川」の世界、など様々な設定があるので、よく上演されるのはその一部分だそうです。
歌舞伎を観る前に、粗筋、みどころを知るには、この一冊。『桜姫』も収録されています。
『一冊でわかる歌舞伎名作ガイド50選』成美堂出版
一冊でわかる歌舞伎名作ガイド50選(〔2004年〕)

☆役者に興味を持ったら、チェック!
『かぶき手帖2005年版』
(社)伝統歌舞伎保存会、松竹(株)、(社)日本俳優協会

近代能楽集『卒塔婆小町』
2000年が初演の再々演。
さいたま芸術劇場での公演を終え、新潟、名古屋、大阪、そしてニューヨーク公演と、公演はまだまだ続きます。
高橋洋の詩人は、初演以来。再演ではキャスティングされていなかったので、初演を見逃してしまった私にとって、ようやく巡り会えたような気分でした。

さて、作品について。夜の公園で、愛を確かめ合っている恋人たちに占領されたベンチに、ボロボロの衣装を着た老婆が、毎夜無理やり割り込んで座りにやってくる。それを目にした詩人は、最初はからかうように老婆を観察し、興味本位で話しかけいたのだが、いつしか彼は老婆を二十歳の娘、美しい小町として熱っぽく見つめるようになっていた・・・。

壌晴彦演じる老婆は、外見を一貫して変えることはないが、しかし、詩人の一言、その見つめる眼差しで、私たちは美しく自信に満ちて凜とした小町を感じることができます。
高橋洋は、いつの間に儚さを感じさせる役者になったのだろう。プログラムにあったが、彼には舞台の上で死ぬ役が多いのだという。本人曰く「死ぬ役は、死ぬことで一回気持ちがリセットされるから、後を引かなくて精神的に疲れない」のだという。
舞台の上で、全力で役の生涯を終えることが彼の日常となり、それが儚げな横顔を作り出している、とは言い過ぎだろうか。
今回も詩人は、束の間に多くの体験をし、命尽きてしまった。
時折、天井から雪が降るかのごとく、深紅の椿の花が音を立てて地面に堕ちる光景は、短命の儚さゆえの美しさか。それは小町ではなく、詩人の命を象徴しているように見えた。

演出・・・蜷川幸雄
作・・・・三島由紀夫
装置原案・金森 馨、装置・・・中越 司

(2005年6月4日、彩の国さいたま芸術劇場大ホールにて観劇)

☆紹介する書籍、三島由紀夫作『近代能楽集』
 同時上演の『弱法師』も収録
近代能楽集 (新潮文庫)近代能楽集 (新潮文庫)
(1968/03/27)
三島 由紀夫

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☆背景に流れる音楽は、フォーレ作曲『パヴァーヌ、Op.50』
フォーレ:レクイエムフォーレ:レクイエム
(2006/11/08)
小澤征爾 ジュリーニ(カルロ・マリア)、ハント(ローレン) 他

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